知的財産と民法・契約 - 共有と譲渡の基礎ルール

知財権は譲渡・相続できる財産権。共有の知財権は他の共有者の同意が必要な場面がある。

知的財産権も、民法が扱う「財産」の一種です。譲渡や共有の場面では、民法や特許法のルールが関わってきます。

紫藤 ゆら(普段) 紫藤 ゆら

先生、特許権って、他の人に売ったり、家族に相続させたりできるのぉ?

六角 いずみ 先生(笑顔) 六角 いずみ 先生

できるわよ。
特許権などの知的財産権は財産権の一種だから、譲渡や相続の対象になるの。
ここは著作権も産業財産権も共通よ。

雷門 あかり(びっくり) 雷門 あかり

じゃあ、友達と二人で発明して、二人で特許権を持つ、みたいなこともできるの?

六角 いずみ 先生(普段) 六角 いずみ 先生

できるわ。
それを共有というの。
ただ、共有になると、単独で持っているときとは違うルールが出てくるのよ。

白銀 エマ(普段) 白銀 エマ

たとえば、自分の持分の譲渡を勝手に決めていい、というわけではない、ということですか?

六角 いずみ 先生(普段) 六角 いずみ 先生

そのとおりよ。
共有に係る特許権では、他の共有者の同意がなければ、自分の持分を第三者に譲渡したり、第三者に実施を許諾したりすることができない場合があるの。
一人が勝手に権利を手放して、残りの共有者が困る、という事態を防ぐためね。

紫藤 ゆら(普段) 紫藤 ゆら

わぁ……みんなで作ったものだから、みんなの合意が必要ってことなのぉ。
なんだか納得なのぉ。

六角 いずみ 先生(笑顔) 六角 いずみ 先生

いい感覚ね。
それと、知財の譲渡やライセンス契約の背景には、誰とどんな内容の契約を結ぶかを自由に決められるという契約自由の原則があることも、頭の片隅に置いておいて。

確認クイズ

共有に係る特許権に関する記述として、妥当なものはどれか。

  1. 各共有者は、他の共有者の同意を得なくても、自由に自己の持分を第三者に譲渡できる。
  2. 共有者は、契約で別段の定めがない限り、他の共有者の同意を得ずに自己の持分を第三者に譲渡することはできない。
  3. 共有に係る特許権について、各共有者は他の共有者の同意なく、いつでも第三者に実施許諾ができる。
  4. 特許権は財産権ではないため、譲渡や相続の対象にならない。
こたえを見る

正解: 2. 共有者は、契約で別段の定めがない限り、他の共有者の同意を得ずに自己の持分を第三者に譲渡することはできない。

正解は2。共有に係る特許権では、他の共有者の同意がなければ、自己の持分の譲渡や第三者への実施許諾を行うことができないのが原則である。選択肢1・3は誤り。選択肢4も誤りで、特許権は財産権として譲渡・相続の対象となる。

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